就職説明会や学内セミナー等で法人と話す機会があっても、いまいち何を聞けばいいのかわからないことってありませんか?

「企業研究」は入社後のミスマッチを防ぐためにも重要ですが、そのやり方を知らない薬学生さんは結構多いように感じます。

重視すべきポイントを、医療・介護・福祉業界の専門コンサルタント目線でお伝えします。

※YACTION!を運営するCBコンサルティングは、医療・介護・福祉業界の採用支援、M&A/開業支援、宣伝広報支援などの事業を展開しています。

STEP1. 理念や目標を知る

“当社がクライアントである医療機関との面談を行う場合でも、まず次の3点を確認します。

①どういう方針で運営・展開してきたのか
②今後、どうしたいのか
③地元において、どういう存在になるのか”

※引用:鈴木尚之(2019)医業経営力 幻冬舎

薬剤師である以上、医療や健康保持に対する考えに共鳴できる法人で働きたいですよね。

この業界は、志を大切にされる方も多く、それらは社風にも影響してきます。

 

地域社会においてこれまで果たしてきた価値や社会貢献、今後の経営目標を知ることは重要。

就職説明会などでも、このポイントは法人担当者に確認するようにしましょう!

 

STEP2. 業績推移や成長性を知る

業績推移などを確認できる場合は、ぜひチェックしてみてください。

医療・介護・福祉業界においては、国の方針に左右されることも多いです。

ただ単に大手だからいい、病院だからいい、という考えは失敗のもと。

 

2018年度の診療報酬改定では、門前薬局の評価が大きく引き締められました。

また、一般病院の赤字幅は過去三番目の大きさになり、最近では100年以上の歴史がある東京の三井記念病院が債務超過に転落したことも話題になっています。※参考:鈴木尚之(2019)医業経営力 幻冬舎

 

もちろんスケールの大きい法人だからこそ得られる、働くメリットはあります!

ただ注意していただきたいのは、「売上高」が高いからといって必ずしも安定企業だったり勤務条件がいいわけではないということです。

薬剤師に限った話ではありませんが、必要とされる人材になるためには、社会人最初のキャリアをどこで積むかは重要。

可能であれば、昨年対比の売上成長率や営業利益率などを確認しましょう。

 

STEP3. 法人の特徴を深堀する

理念や成長性を知ったら、あとはその法人が持つ特徴を深堀してみましょう。

筆者のおすすめは下記項目です。

①社風
仕事の進め方(チーム?個人?)
年齢や男女別構成(若手中心?ベテランが多い?)
職場の雰囲気(体育会系?真面目で堅実?)

②キャリアアップの環境
昇給・昇進の仕組み
女性登用について
平均勤続年数や管理職の平均年齢

③勤務条件
勤務地(転勤はある?毎日の通勤は?)
休暇や給与の制度(解説記事:休日休暇給与
福利厚生(1人暮らしの方は住宅手当を必ず確認!)

 


なんとなくで就職活動を終えてしまって後悔している友人が、筆者の周りには結構います。

長い社会人人生。後悔先に立たずです。

せめて就職活動の時期だけでも、自分の価値観や人生観を本気で考えてみてもいいかもしれません。

次回記事では、こういった情報をどのように調べるのか、その方法をお伝えします!